そのままでいいなら宗教はいらない

 

入会して半年のEさんが、 『悟りの挑戦(上)』の第六章「業と輪廻」の中に書かれたところで分らないところがあると言って聞きに来られました。
以下は、そのときのEさんとの会話の内容です。

【Eさん】 先回は、「太郎とスズメの話」について教えていただきありがとうございました。 神様が人間に何を期待されているのか、それがよく分りました。
ところで、『悟りの挑戦(上)』の第六章「業と輪廻」の中に、つい流し読みをしそうになるのですが、 非常に重要と思われるところがありましたので、そこについて聞きに参りました。

【お助けマン】 その重要なところとは、どの部分ですか?

【Eさん】 はい、ここに『悟りの挑戦(上)』の本を持って来ていますので、その部分を読ませていただきます。 210ページです。

(中略)、自然のままに任せると、悪いことのほうが多いのが人間の常です。 放置しておいて、いい方向に行くのならば苦労はしないわけで、宗教はいらないのですけれども、 放置しておくと全然違うほうに流れていくのが、普通の人間なのです。

と、書かれているところです。実に、さらりと書かれているのですが、 これはびっくりするようなことではないかと思ったのです。それで、その解釈について聞きたくてやって参りました。

【お助けマン】 さすがですね。真理の書籍の読み方が段々と上達されましたね。 実は、大川総裁が書かれる真理の書籍は、単なる小説やエッセーなどとはまったく違います。 なぜなら、一字一句が「法」だからです。ですから、さらりと書かれた一字一句であっても非常に重みがあるのです。

【Eさん】 本当にそうですね。もともとこの『悟りの挑戦』も、 説法された内容がそのまま本になったと聞いていますが、 話し言葉がそのまま「法」になるとは、これはもう驚きを通り越してミラクルです。

【お助けマン】 実は、それも仏陀の証明なのです。

【Eさん】 はい、分りました。
ところで、私が、今、朗読したところをどのように解釈すればいいのでしょうか?

【お助けマン】 あっ、そうでしたね。そのところの意味について考えないといけなかったですね。 その部分の趣旨は、人間はそのままで放っておくと悪いほうに行ってしまう。だからそのために宗教が必要なのだということです。 つまり、もし、この地上世界に宗教がなければ人間は、悪い方向に行ってしまうという法則があるということですし、 簡単に言えば、「そのままでいいなら宗教はいらない」ということなのです。

【Eさん】 やはりそういうことでしたか。私も、つい読み飛ばしてしまいそうなところですが、 これは、非常に重要で、ある意味でこの地上世界の意味をも述べているところと考えてもいいところですよね。

【お助けマン】 そうです。この部分は、神様でなければ書けない部分だと思いますよ。 つまり、この地上がどのような考え方の基で作られているかということが述べられているのです。
人間は、お母さんのお腹からオギャーと言って生まれてきます。そのとき、 前世の記憶の全てが消し去られ、それこそ言葉も、文字も、また計算の仕方も、 全て忘れ去ってゼロからのスタートとなります。 実は、これも神仕組みなのです。そして、親や兄弟、そして、学校の先生などから様々なことを学んで育つのです。
その場合、自然のままに任せると、悪い方向に行ってしまうのが普通の一般的な人間の姿だということなのです。

【Eさん】 と言うことは、人間をこの地上に、そのままで放っておくと悪くなると・・・。

【お助けマン】 そうなのです。でも、それだけだと、「何と神様は意地悪なのか」で終わってしまいます。
しかしながら、神様は、そのようにならないために宗教というものを用意されたのです。 つまり、神様は、人間が悪くならないための「助け舟」も用意されたということです。

【Eさん】 なるほどね。この地上に生まれてきて自然に任せて生きた結果、皆、地獄に行くなら、「 何と神様は無慈悲な世界を作られたのか」と思ってしまいますよね。

【お助けマン】 そうなのです。ですから、この地上に生きることと、宗教が存在して真理を学べることが、 いわばセットになっているということなのです。これは冗談ですが、両者はセット販売になっているので、片方だけでは売りません、ということです。

【Eさん】 いや、これは大変なことではないですか!
宗教で真理を学ぶのは、もの好きな人だけがやればいいというものではないということではないですか! これは、地上に生きることと、真理を学ぶことは必須であるということを意味しているのですよ。

【お助けマン】 そうです。だから大変なのです。
今、この地上が混乱していますが、この先、人類に未来があるのかどうかは、まさしくここにかかっているのです。 この地上を作ったときの意図に沿って人類が生きていかなければ、神様は、 やがて人類に対して強く反省を求めるはずです。実は、それが天変地異や戦争、さらに宇宙からの介入でもあるわけです。

【Eさん】 ということは、人類にとって宗教は選択科目ではなく、必須科目だということですね。

【お助けマン】 そうです。学生が大学で必須科目の単位を落としたならば、卒業ができないのと同様に、 人間が真理を学ばなければ、必須科目の単位を落としたことと同じで、死後天国に行けないということなのです。

【Eさん】 いや、びっくりしました。宗教の存在意義をそこまで理解している人が一体どれだけいるでしょうか?
その反対に宗教を避けたり、あるいは、宗教を批判するのがこの日本の現状を見るにつけても、 『悟りの挑戦(上)』に書いてあるところの意図をもっと多くの人々に説得的に言わないといけないですね。
いやー、今日もいい学びをありがとうございました。神様は、決して人類を見放されたわけではないことがよく分りました。 それでは、今日はこれで失礼いたします。

と言ってEさんは帰られました。この地上世界と宗教がセットになって存在するというお助けマンの言葉は、 目からウロコが落ちたような気がしました。
人類は、古来より神を信じ、宗教を大切にしてきました。 しかしながら、現在において宗教を悪としたり無視する風潮は、たったここ60年ぐらいのことにしかすぎないのです。 人類には、信仰を持って真理を学ぶという遺伝子が強く魂に刻印されているはずです。 是非とも、宗教をもとあった位置にもどすべく頑張って参りたいと思います。

主エル・カンターレに感謝。

(終わり)