心のコントロールはどうすればいいのですか?
まずお知らせですが、今年から真理問答集は、毎週日曜日の発行となります。
さて、入会して半年のEさんが、心のコントロールはどうすればいいのか、これを聞きに来られました。
以下は、そのときのEさんとの会話の内容です。
【Eさん】 先回は、信仰の試しについて教えていただきありがとうございました。
ところで、年末に反省について教えていただきましたので、 教えてもらったとおりに、1年の反省をさせていただいたのですが、そのときに、どうも他のことを考えてしまったりして集中して反省が出来なかったのです。 そこで、今日は、どうすれば集中して反省ができるようになるのか、その心のコントロールについてお聞きしたいと思ってやって参りました。
【お助けマン】 そうだったのですか。おっしゃるとおり、はい反省、と言ってもすぐにできるわけではありませんので、 やはり反省のもとになる基本的な心をコントロールする方法は知っておいたほうがいいでしょうね。 その心をコントロールする方法とは、実は、思いをコントロールする方法でもあるのです。
【Eさん】 じゃ、その思いをコントロールする方法とはどういうことですか?
【お助けマン】 はい、私が行った方法で恐縮ですが、少しお話しさせていただきます。 実は、思いをコントロールする方法には3つあるのではないか思っています。
まず第一に、思いをあることに集中させて雑念を湧かせない方法があると思います。 これは、先ほど反省をしているときに他のことを考えてしまって集中出来なかったおっしゃっていましたが、 そのようにならないための方法でもあります。
つまり、ある1点に思いを向けたときに他のことを一切考えない方法です。 例えば、学生時代に明日が試験というときに、勉強に集中できなくて困ったことがあったのではないでしょうか。 そのようなときは、他のことに気が散ってしまって思いのコントロールが出来ていなかったということなのです。
このように雑念を入れずに、あることに集中して考えられることが、まず思いのコントロールの第一にあるということです。
【Eさん】 なるほど。私はこれができなかったのですね。 だから反省中に他のことを考えてしまって集中できなかったのですね。 では、この集中力を養うためにはどうすればいいのですか?
【お助けマン】 それには訓練が必要となります。 それが、実は、修行と言われるものです。 と言っても、山を歩くわけでも滝に打たれるわけでもありませんが、要は、雑念を湧かさないための訓練をすればいいのです。
私がやった方法なので参考になるか分りませんが、例えば、読書をして雑念を湧かせずに何ページ読むことが出来るのか、これを、まず行いました。 真理の書籍を1ページから読んでいって、もし、雑念が湧いてしまったら、すごろくゲームの振り出しに戻るではありませんが、 また1ページに戻ってやり直すのです。
恥ずかしいことですが、当初この訓練を始めたころは、1ページどころか2~3行で、もう雑念が出てしまいました。 『仏説・正心法語』の読誦も同じでした。口からは経文が出ているのですが、頭では他のことを考えてしまっていたのです。 でも、雑念を湧かせまいと思って意識を集中して読み始めると結構できるようになるものです。 やはり訓練が大事だと思っています。これを「読書瞑想」と言って、大川総裁がご説明もされています。
【Eさん】 そのようにして鍛えられたのですね。参考になりますね。是非、私もやってみたいと思います。 では、思いのコントロールの第二の方法は何ですか?
【お助けマン】 はい、今、述べた第一の方法が集中して思い続けることならば、 第二の方法は、その逆に何にも思わないことです。これは、昔から「無念無想」として知られている方法です。
【Eさん】 それは聞いたことがあります。何も思わないことですよね。
【お助けマン】 そうです。でも、何も思わないのだから簡単だと誤解する人もいるようですが、 実は、この無念無想は、第一の思いの集中よりもむしろ難しいのです。何も思わないということは意外と難しいものです。
【Eさん】 それは分るような気がします。思わないでおこうと思っても、ついつい思ってしまうことがよくありますからね・・・。
【お助けマン】 そうなのです。思ったらいけないと思いつつも常に思ってしまうことが、実は、 「執着」と言われるものなのです。
例えば、よくあるでしょう。過去にある人からいやな思いを受けたとして、それが、くやしくて常にそれを思い出してしまったとかあるのではないでしょうか。
そのようなとき、この何も思わないと言う訓練が有効となるのです。 例えば、これは、思い過ぎだな、もう思うのは止めようと言ってそれ以上思うことを中止できるようになるのです。 持ち越し苦労や取り越し苦労をする人には有効な思いのコントロールです。
ですから、思いをコントロールして思わないようにできれば、このように「悪しき思い」に振り回されることはなくなるということです。
【Eさん】 はい、分りました。私も気になることがあって困るようなときがありますので、 この方法を使ってみたいと思います。
では、最後の第三の思いのコントロールの方法は何ですか?
【お助けマン】 はい、第三の方法は、思いの切り替えです。
これは、あることをずっと思っていたときにそれを別の思いに切り替えて、以後は、切り替えたことを思う方法です。 言わば思いのポイント切り替えとでもいうものでしょうか。
【Eさん】 思いのポイント切り替えとは電車みたいですね。
【お助けマン】 そうです。その表現が分り易いと思いますのでそう言わせていただいています。 この方法は、先ほどの執着とも関係があるかも知れませんが、例えば、どうも自分は昔の失敗ばかりを考えすぎるのではないだろうか、 だから、もっと明るく積極的なことを考えようと、考えそのものを切り替えるのです。
例えば、ウツになるような人はこれができないのだと思います。ウツになる人は、昔に失敗したことや、 人間関係で苦労したことばかりを考え続け、それが針小棒大になって頭を占領しているのではないかと思うのです。 その結果、落ち込んでしまって自分を責め、人前に出れなくなってしまったりしています。 そのとき、逆に、自分の幼いときのことでもいいですから自分が輝いていたときの光景を思い出して、自分はすばらしいのだと、 その時点からマイナスの思いを切り替えて明るい積極的なことばかりを考えるようにするのです。
そうしますと、暗くてマイナスの思いが頭を占領していたのが逆にそれが追い出されて、明るく積極的な思いが頭を占めるようになるのです。 なぜなら、人は、同時に2つのことは考えられないようになっているからです。
【Eさん】 それはいいことを聞きました。私も、過去の暗い出来事を、クヨクヨと思い続けることがありましたが、 この思いのポイント切り替えによって、いい思いと切り替えればいいのですね。
【お助けマン】 そうです。切り替えればいいのです。これを私は、「思いのスペアタイヤ」と呼んでいます。 車がパンクしたとき、スペアタイヤと取り替えますよね。それと同じで、暗いことを考え始めたならば、その考えはパンクしたと思って、 パンクしていないタイヤ(明るい思い)と入れ替えるのです。 ですから、そのために自分が昔楽しかったこと、人からほめられたりして喜んだときの情景をあらかじめ覚えて用意しておくのです。例えば、自分の誕生日パーティーで、ケーキのロウソクを吹いて消しているシーンとか・・・。 そして、暗いことを思い始めたならば、その楽しかったときの思いで入れ替えてしまいます。 これによって、どういうわけかルンルンとするのです。 ですから、大事なことは、暗い思いに心を乗っ取られないことです。これを、私は「思いのスペアタイア」と勝手に言ってます。
【Eさん】 いやー! 今日は、いいことを教えていただきました。 この3つを知っているだけでも人生は変わるのではないかと思います。
自分の人生は思い一つで、天国にも地獄にもなるということですよね。 これは宝です。今日も、正月からいいことを教えていただきありがとうございました。 では、これで失礼いたします。
と言ってEさんは帰られました。お助けマンさんが実践されている心のコントロールは、「幸福の科学」で充分に学べる内容です。 実際、お助けマンさんが述べてくれた方法は、大川総裁が説いた心のコントロール方法を相手に合わせて述べただけでした。ウツ病だって、薬を飲まなくてもこの心のコントロールができれば、自分で治せる病気なのです。 なぜなら、人間には心が中心にあって、そのまわりに肉体があるからです。 従って、心をコントロールすることが出来れば、肉体だってコントロールすることが出来るということなのです。
改めて、大川総裁の教えの偉大さを確認させて頂いた次第です。
エル・カンターレに感謝。
(終わり)